テツの箱をつくる人の徒然

「電車小像の鉄道日記」を放ったらかして1年。ブログ、再開しました。

夜汽車で往こう!ムーンライトトリップ。 ⑤

電柱が海に伸びゆく江川海岸から、我孫子を経由して東京へ戻ってきました。

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新宿に移動して、この旅2夜目の素敵なお宿を待ちます。
快速ムーンライト信州81号。日付が変わろうかという時刻の新宿を出て、早朝の長野県は白馬へと向かう、登山客などをターゲットにした臨時列車です。

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入線は発車時刻の20分以上前と、なかなか時間に余裕がありました。
昨年6月におはようライナーに乗車して以来のあさま色189系。気分が高まります。

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停車すると、すぐにヘッドマークが回ります。
「回送」から「ムーンライト信州」まで回る間、「ファンタジー舞浜」や「はまかいじ」など様々な幕を見ることができました。それらの中でもやはりこれ、「あさま」は激アツ。
以前おはようライナーに乗った時は幕回しを見ることができなかったので、現役車両で見るあさまのヘッドマークはこれが初めてでした。

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停車時間が長いので、反対側のホームに渡って撮るくらいのことは余裕でした。
E233系とともに夜の新宿に佇む。これを目にすることができるというのは、たまらない幸せです。

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新宿の駅名標とともに。
この189系が新宿まで足を伸ばしてくれる機会がそもそも少ない中、私がそのタイミングに合わせて訪れることができることなどそうそうないわけです。
もしかするとこの組み合わせを撮ることができるのもこれが最初で最後かもしれない。そんな気持ちで撮りまくっていました。

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さて、そろそろ発車時刻。満を辞して乗り込みます。
乗車してしまえば車内は満席(少なくとも売り切れてはいる)。あれこれ撮る余裕もありませんので、大人しく自分の席にとどまって、一路白馬を目指します。

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途中で長めの停車をする駅もありましたが、窓側に座っていて隣の方(ダンディおじさん)がお休みになられていたこともあって、私も基本的にはのんびり車内で過ごすことにしました。
何度か目を覚ましながらもうとうと寝続けて、しっかり頭が起きたのは、大糸線に入ってしばらく経った頃。まだ日の出には少し早い、山のシルエットを眺めながら北上していきます。

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大糸線内の主要駅に停まりながら進み、終点の白馬には定刻の05時40着。
ひんやりと少し肌寒い空気に、眠気の残る目もすっきり冴えてきます。

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側面の幕回しもしっかり撮影。
直江津へ行く189系は「あさま」どころか快速「妙高」すら見ることができませんでしたが、今でもこうしてそれらの系譜を追うことができるのは幸運なことですね。

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新宿での入線は早かったこの列車ですが、白馬の到着後は10分そこそこで回送されていきました。
直線距離では東へまっすぐ50kmもない長野駅まで、一度松本まで南下して3倍ほどの距離を走り帰っていきます。
決して効率的とは言えないこの列車、189系が引退を迎えた後も他の車両で走り続けてくれるのか。車両だけでなく列車そのもののこれからも気になるところです。

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189系を見送った後は、雲間から顔をのぞかせたアルプスの雄大な姿に心を震わせながら後続の列車を待ちます。

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ムーンライト信州でここまでやってきた人は、ここから目的地を目指す人、大糸線をさらに北上する人、松本方面へ戻る人に分かれます。
中でもやはり北に抜けるルートは定番コースになるのか、南小谷行きの普通列車は立ち客が出る盛況ぶりです。
多分にもれずそのルートを取った私ですが、幸いなことに座席は確保することができました。

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南小谷では、ここまで乗ってきた人のほとんどとも言える数の方が、やはりそのまま北上してゆく列車に乗り継ぎました。
E127系2両編成でもそれなりの混雑を感じた乗客数。これがキハ120の小柄な車体1両に詰め込まれたら・・・それはもうぎゅうぎゅう詰めで大変です。
ここでもありがたいことに座席を確保できたので、糸魚川まで寝る時間を得たのでした。

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糸魚川からは新幹線。金沢まではあっという間です。
実はこのあと金沢をスルーして、サンダーバードに乗り継いで大阪まで帰ったりしたのですが・・・

今や貴重な夜行列車、ましてや国鉄型充当などという、料金や安くても贅沢な列車に2夜連続で乗れた今回の旅。
ムーンライト信州が発売後4分そこそこで売り切れたことを考えると、席を確保できたことを含めて、本当に運の良い旅だったのだなと思います。
豊田の編成が引退して残り一本になってしまった189系や、JR型の転配で先が長いとは思えない185系。これからどれだけ彼らと触れ合えるかわかりませんが、乗れる時に乗っとけ、撮れる時に撮っておけ精神で、これからもできるだけ追いたいなと心に誓って今回の旅の記録を終えようと思います。

以上です。