新年一発目!消えゆく路線を訪ねて。 ②
広島県の北部、三次までやってきました。
ここからは、廃止が近づく三江線の列車に乗車します。
ホームには乗車列の足元位置を示すテープも作られていました。
さて、そんな混雑が報じられている三江線。
当然この日もそれなりに混んでいるのだろうと覚悟してやってきたのですが、結果は拍子抜けするくらいにがらっがら。
発車直前に少々乗り込んできて、座席がそれなりに埋まる程度の乗車率にはなりましたが、まさかボックスシートを占有できるとは思いませんでした。
おかげで、のんびり車両の撮影もできました。
混んでたらやめようと思っていた旅のお供も、のんびり楽しむことができました^^
車窓に映るのは江の川。
三次を出て1時間少々。ゆっくりとしたペースで走ってきた列車は宇都井駅に到着。
ここは地上20mほどの高架上にあり、「天空の駅」として知られる駅。
実家でのんびりこの番組を見ていたら突然出てきた三江線に、おぉ!?と驚いたものでした。
すっかり日も暮れた18時39分、終点の浜原に到着。
もちろんここはまだ三江線の途中駅で、ここから先の列車に乗り継ぎです。
浜原で並ぶ2列車。
奥がここまで乗ってきた車両で、まだ19時を少し回った程度の時間ですが、三次へ戻る終列車となります。
そして、ここから乗車する手前の車両も、江津方面行きの最終列車です。
幸い、こちらの列車でもボックスシートを占有する形で座ることができました。
浜原から40分ほど。列車は石見川本駅で36分の長時間停車をとります。
すっかり窓口の業務時間も終わっていて途中下車印ももらえませんが、空気を吸いにふらっと駅の外へ。
こんなに立派な駅ですが、駅としての役目はあと少し。近く廃止になる路線というものに触れるのは初めてなので、これほどの駅がもうすぐ役目を終えるというのはあまり実感が湧きません。
これだけしっかりした駅舎があれば、廃線後も地域の交流の場として残される道もあるでしょうが、改札の向こうに列車が佇む姿はあとわずかな間しか見られません。
対向の浜原行き最終列車が到着するのを待って、石見川本を出発。
あとは暗闇の中をゆっくりながらも着実に進み、終点の江津へと滑り込みます。
三次から108.1km、三江線完乗です。
今回の旅行記の冒頭でも記した通り、全く縁もゆかりもないこの路線。
乗り通しても、乗りつぶし完了!以外の感傷や感慨のようなものはないのですが、石見川本の駅で感じたように、鉄道の廃線というのはあまりその現場に触れたことがなかったので、全く実感が湧かないものだなと思いました。
続きます。