テツの箱をつくる人の徒然

「電車小像の鉄道日記」を放ったらかして1年。ブログ、再開しました。

甲信をゆけ!189系を狩る旅。 ④

富士山ビュー特急、トーマスランド号と続けて乗って、下吉田駅へやってきました。

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なぜ下吉田駅で降りたか、それはもう、こういうことですよ。
富士山駅から大月方面にふた駅、ここには先代のフジサン特急である2000形のパノラマ先頭車など、いくつか車両が保存展示されているのです。
もと「パノラマエクスプレスアルプス」であるこの車両。横浜に住んでいた頃は年末に富士山麓へ旅行するのが我が家の定番だったのですが、登場して一年も経っていない頃のこいつに一度だけ乗ったことがあります。
河口湖→富士吉田のほんの少しだけでしたが、パノラマ展望車には感動しましたねぇ・・・懐かしい。
引退してしまったときは、もう見られないのかな。。と思いましたが、こうして保存されてもう一度見ることができるとは、非常にありがたいことですね。

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隣には貨車たち。ワフ1、2にト104が挟まれる形で留め置かれています。
ト104は富士山麓電気創業からの生え抜き、ワフの2両はもともと南海電鉄の車両なんだそうです。

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富士急行と特に縁がある車両というわけではないはずですが、「富士」とは所縁のある14系も展示されています。
このスハネフ14-20自体は「富士」の運用についていた車両ではなく、末期は「北陸」で使われていたそうです。外観、内装共に国鉄時代からほとんど変化がないらしく、見ごたえがありますね。

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土休日は車内も見学できるようで。
寝台に腰掛けることもできるので、ちょっと車内で休憩なんてことも可能です。

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14系の隣には、169系のカットモデルも。
こちらは2000形の部品取り用としてパノラマエクスプレスとともに譲渡された車両の生き残りで、形式はクモハ169-27。
譲渡前に所属していた三鷹の塗装で富士吉田駅に置いてありましたが、ここに保存されるにあたり湘南色に塗り替えられました。
1両まるっと残して欲しかったというのは贅沢ですね、こういう形でも保存してもらえるというのは嬉しいことです。

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魅力的な車両たちが集うこの駅は、駅舎もおしゃれに改装されています。
デザインは水戸岡さんですが、フジサンビュー特急や富士登山電車よりもこの駅の方が、個人的には惹かれる作品です。
我々鉄道ファンには車両デザインで馴染みの深い水戸岡さんですが、もともと工業デザイナーとして、建物のデザインも多く手がけられている方。さいたまスーパーアリーナなどにも関わっていらっしゃるんですよね。

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次の列車がやってきましたので、ホームに戻って旅を再開です。
車両は、富士急に移籍した205系の中でも量産車が種車の6500番台。現在はマッターホルン号として活躍中です。

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週末に成田空港から直通してくるE259系成田エクスプレスと行き違い。
JRの車両が沢山いるせいで、ここが私鉄路線であることを忘れてしまいそうです。

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車内でアカペラ演奏が始まるプチイベントなども発生つつ、富士山駅へ。
どうやらこの日はいくつかの列車でこんなイベントがあったようなのですが、とても上手に演奏されるのもそうですが、何よりすごい!と思ったのが、しっかりぴったり駅間で1曲歌われるという点。
下吉田からは月江寺、富士山と停まっていくのですが、どちらの駅間でも綺麗にドアが閉まって動き始めてから、ドアが開くギリギリまでの間で曲が演奏されるんです。
途中で下車することになっても、曲が途中で終わらない。逆に、尺が余ることもない。鉄道は秒単位でダイヤが組まれているものですが、それに合わせてくるあたり、すげえなぁと。観光列車でもなんでもない普通の通勤型電車で聴く音楽ってのも、なかなか味がありました。

富士急を行ったり来たりするのも、そろそろ終了のお時間が近づいてきました。
最後にもう一本の特急に乗って、富士山麓を後にしようと思います。

続きます。