テツの箱をつくる人の徒然

「電車小像の鉄道日記」を放ったらかして1年。ブログ、再開しました。

さよなら583系、別れを告げる旅 ①

4月8日、また一つ、国鉄型の車両が運用を終了しました。
583系、言わずと知れた名車、世界初の昼夜兼行電車です。
数年前に大阪~新潟間の急行きたぐにが運転を取りやめてからは、ほとんどこの秋田に残った1編成が最後の砦でした。
今年で消える、次の運転で消えると言われ続けながらもここまで走ってきた彼も、いよいよ今年に入ってさよなら運転が告知されてしまいました。
もちろん、最後に走るのは秋田。私の住む場所からは決して近いとは言い難い場所ではありますが、私が一番好きな車両だと公言してきた(キハ65と同率一位)だけあって、そのままみすみすさよなら運転をネットで眺めるのは嫌でした。
というわけで、秋田へ行ってきました。

4月8日、最終運転当日の朝、大阪から秋田を目指します。
新幹線乗り継ぎではさすがに時間もお金もかかりすぎるので、空路で向かいます。

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この日大阪は雨。8時ちょうどの羽田行きに乗って、乗り継いで秋田へ向かうという行程です・・・が。

非常に混雑した保安検査場を抜けると、「8時ちょうどの羽田行きは機材整備のため出発が30分遅れます。」とアナウンス。
羽田での乗り継ぎ時間は40分ほどしかないので、これはどうもやばい。
係員に尋ねると、確かに乗り継ぎは無理だから、14時過ぎのに乗り継ぎで対応してもらえないかと言われました。
しかし。これは困ったなぁと思っていると、今度は秋田まで直行する便があいてるから、そちらに振り替えますとのこと。
羽田経由の方が若干安くなるからそっちを取っていたのに、結果的にはお値段そのまま、予定より早めに着く便に登場することができました。

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B777で羽田に行くがずが、乗るのは大きく変わって、プロペラ機のDHC8-Q400。
ガラッガラでした。
離陸直後こそ結構揺れたものの、その後は安定した飛行で、とても快適でした。
CAさんもめちゃやさしかった・・・

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長野県の松本上空では雲も切れて、アルプスの山々(だと思う)を眼下に、日本海側へ抜けます。

定刻で秋田空港について、リムジンバスで秋田市内へ突入。
元々の予定では秋田駅近くで撮れそうなところを探す予定でしたが、振り替えのおかげで1時間ほど早く秋田駅に着いたので、土崎の撮影スポットへ切り替えました。

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というわけで、土崎駅の秋田寄りにある撮影スポット、通称土崎カーブです。
まずはここで秋田~弘前の一往復目を終えてきた583系を待ちます。

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着いてすぐ、男鹿線直通のキハ40形が通過。
ここは上下線ともに撮影しやすい、なんとなく山崎の大カーブを彷彿とさせる感じの場所です。

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練習電として、701系普通列車も撮影。
5両編成と長めで、583系の練習にはちょうど良い被写体となってくれました。

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そして12時20分ごろ、遠くに3灯のライトが見えてきました。

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おや、なかなかに良い出来。
こういう本番に弱いのが私の常なのですが、これは珍しいことです。
ラストランということもあってか警笛をかなり鳴らしてくれる運転士さんで、この瞬間にもタイフォンがぱっかーーん。
これを鉄道写真としては失敗だと評する方も結構見受けられますが、これはこれで、国鉄型らしくていいのではないかな、と前向きに捉えています。

昨年夏にも大館で撮りましたが、昼間に見るのは何年か前に大阪で撮った甲子園団臨以来。やはり生で見ると圧倒的な存在感に魅了されてしまいます。
全盛期に比べて6両編成と短めではあるものの、青い帯の国鉄色は往年の特急を彷彿とさせ、国鉄時代を知らない僕にも国鉄の香りを運んできてくれます。

まずは定番ポイントでしっかりと決めることができ、幸先の良いスタートを切ったこの撮影旅。
追っかけというほどではないものの、この後も何回か場所を変えて撮影に挑みます。

続きます。