テツの箱をつくる人の徒然

「電車小像の鉄道日記」を放ったらかして1年。ブログ、再開しました。

えちぜん鉄道乗りつくし

タイトルそのままですが、えちぜん鉄道に乗ってきました。
金沢に来てそろそろ1年。福井鉄道とかと合わせてそろそろ乗りたいなぁと思っていたところに、ちょうど福井へと行く機会ができたので、せっかくなのでえち鉄全線乗りつぶしてきました。

イメージ 1
将来は北陸新幹線福井駅となる部分を、先行して使用している現在のえち鉄福井駅
まずはここから、勝山永平寺線の列車に揺られます。車両は1両編成のMC6100形。
かつては愛知環状鉄道で活躍した車両ですが、その当時と今とでは塗装が大きく異なり、イメージもかなり違う印象です。

イメージ 2
ところでこの景色。
北陸新幹線福井開業に伴って生まれた、現在の新幹線高架上にある仮ホーム。
2年前の春に訪れた際にはまだ地上の駅でした(こちらも暫定ホームだったそうですが)。新幹線の景色を先取り・・・東海道新幹線建設中の阪急上牧駅などを利用した人々も、こんな景色を見たのでしょうか。

イメージ 3
しばらく電車に揺られ、終点の勝山へ。

イメージ 4
勝山駅のそばには、何やら古そうな車両が。
えちぜん鉄道の前身である京福電鉄のそのさらに前身、京都電燈時代に製造された箱型電気機関車で、動態保存されているようです。
全長7mほどの可愛らしい機関車でした。走っているところも見て見たいですね。

イメージ 5
勝山駅からシャトルバスが出ている、恐竜博物館へ寄って見たり(行く前はそれほど興味なかったんですが、行ってみるとこれが案外面白い)。

恐竜よりも石とかそっち方面の、地学的な展示に非常に興奮して、想像以上に博物館を堪能した後は、再び勝山永平寺線に乗って、福井方面へ引き返します。

この日は出発が結構遅かったので、三国芦原線との接続駅となる福井口に着いた時にはなかなか空が暗くなり、車内も家路に着く学生やスーツ姿の人々で混み合うように。
そんな列車に乗り換えて、今度は海側、三国港を目指します。

イメージ 6
三国港に着いた頃にはもう真っ暗。
なんだかレトロな雰囲気の駅舎は、大正時代の開業時から使われていた駅舎の部材を利用して数年前に改修したものだそう。
作られたレトロかもしれませんが、こういう雰囲気はかなり好きな私。
電車から漏れる光と合わせていい眺めです。

イメージ 7
さて、福井口からここまで乗ってきたのはMC7000形。
勝山永平寺線で乗ったMC6100形によく似た顔をしていますが、これが実は数年前まで飯田線で走っていた119系なのだと思うと、やはり改めてびっくり。
顔だけ見たら本当に、誰じゃお前は、と。
国鉄時代はおよそ海など見る機会はなかったであろう119系(するがシャトルに駆り出された車両なら一時期あったかも?)ですが、今では立派に、漁港のすぐそばまでやってきます。

イメージ 8
外観は側面や尾灯など、見る人が見れば・・・くらいの面影しかないものの、車内に入ればこの通り。顔や制御機器の改造にはお金をかけたけど、中身にはほとんど手をつけていないのではないかと思うくらいに国鉄の匂いがします。
座席のモケットはえちぜん鉄道の物に取り替えられていますが、地色が青なだけに、国鉄臭が逆に濃くなっている気すらします。
ちなみに私は飯田線時代の119系に乗ったことがないので、当時との細かい差異についてはわかりません。

イメージ 9
JR東海を超えて、えちぜん鉄道にまで受け継がれた扇風機のJNRマーク。
扇風機のロゴをそのまま残すのはJR東海国鉄型によく見られたようですが、よくぞそのまま存知してくれたなと思います。

イメージ 10
車内で一番大きく変わったのはこの部分ではないでしょうか。運転台です。
もともと全面窓の上下が黒く塗装されていたせいかあまり高運転台というイメージがないのですが(105系や119系のこのデザインはそもそも、窓を小さく見せないようにというデザインだったようですから、その点では成功しているのですね)、実際は結構高い位置にあったようです。
これを客室と同レベルまで下げたことで全面窓も下に大きく下げる必要が出て、MC6000形に準じた現在のお顔になった、ということらしいです。よく知らないけれど。

MC7000形は119系時代から制御機器が大きく変更されて、VVVFインバーター制御の車両となっています。そのため、発車時に聞こえる音などはとても国鉄の車両とは思えない感じ。しかし、どうやら台車などは流用している様子。
そのおかげで、走行中の弾むような揺れはなるほど、113系などで経験のあるような、国鉄型そのまんまです。
こんな、分かる人にはわかる119系の面影が感じられるMC7000形に会いに行くだけでも、えちぜん鉄道を訪れる価値はあるのかななんて思ったり。
昨年夏に秋田方面へと連れ立って旅をした友人とはこの119系、飯田線がきっかけで知り合った経緯があるので、実車には乗ったことがないのに思い入れがある形式でした。
その友人はまだ姿を新たにした現在の119系は見たことがないそうなので、また機会があったら、そいつとともにえち鉄に乗りに行こうかなと思います。

えちぜん鉄道乗りつぶしというより119系改めMC7000形の話がメインになったように感じますが、こんな感じで、国鉄の面影に酔いしれたプチトリップでした。

以上です。