テツの箱をつくる人の徒然

「電車小像の鉄道日記」を放ったらかして1年。ブログ、再開しました。

北へ、北へ

6日目、この日はひたすら移動の日でした。
タイトルの通り、スコットランドのより奥へ、北へ北へと進みます。

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まずはこの列車で、グラスゴーへ。
この2大都市間を結ぶ列車はいつも乗車率が高いらしく、僕が乗ったこの列車も多くの人が乗っていました。

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45分ほど乗車して、到着したのはグラスゴー・クイーンストリート駅。
グラスゴーには二つのターミナルがあって、一つがここクイーンストリート駅、もう一つがグラスゴー・セントラル駅となります。
ディンバラからはどちらの駅にも列車が直通しているようなのですが、セントラル駅に行く方は、所要時間が少し長くかかるようです。
列車を待っている間ベンチに座っていたのですが、突然「あなたは日本人ですか?」と、イギリス人のおばあさんに日本語で声をかけられました。その方は昔神戸で英語教師をやっていたらしく、実家が大阪であることを伝えると、少し話を盛り上げることができました。
私は英語を聞けない話せないでこっちに来てからも酷い有り様なんですが、こういう風に出会いがあるというのは、言葉がうまく通じなくても嬉しいものです。

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ここから先の列車はこちら。この列車に4時間ほど揺られます。

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グラスゴーを出発して1時間も経たないうちに、景色が良さげな感じに。
わー!と、ばちばち写真を撮り始めるのですが、ここの景色がまだまだ序の口であったということを知るのは、あと2時間くらい後の話。

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Crianlarichという駅で、6両編成の前2両を切り離し。
この前2両はオーバンというところへ向かう列車で、フォート・ウィリアム方面へ向かう列車の多くが、この駅までオーバン行きを連結しているようです。
オーバン行き単体の列車も数本設定されているようなので、オーバン行きの方が需要あるのかなといった感じ。
先ほどグラスゴーで話しかけてくれたおばあさんは、オーバン行きに乗車されていました。

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数々の雄大な景色を見ながら進む中、テツな気分を一気に盛り上げてくれたのがここ。いわゆるΩループというやつで、列車の車窓に、今から向かって行く線路が見えています。
景気もいい場所なので、それなりに有名なのでしょうか。窓のそとに向けてカメラを構える方が結構いました。

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こんな広い景色が、ずーっと続きます。
過ぎ去ってゆく全ての車窓がシャッターチャンス。誇張なく、本当にそんな景色でした。

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終盤1時間ほどはもう、真剣に涙が出そうなくらい美しい景色を眺めながら走って、フォート・ウィリアムに到着。
列車はここが終着ではなくて、さらに1時間半ほどかけて、マレイグというところまで走ります。
僕ももう一駅先まで乗車するのですが、フォート・ウィリアムは頭端式の駅のために列車の進行方向が変わったり、ここまで4両で来た編成をさらに分割したりする作業があって、10分ほど停車します。なので、ちょっとホームに降りて深呼吸。
随分と北へ来たので、吸い込む空気もひんやりです。

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駅の側線には、この駅始発でロンドンまで走る夜行列車の「カレドニアン・スリーパー」用客車が留置されていました。
実は私も今回の旅で、このカレドニアン・スリーパーに乗車するのですが、それはまた後日の話です。

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そろそろ発車かなーと思っていたら、反対側のホームに何やら入って来ました。
って、SL列車じゃないですか!!
フォート・ウィリアム~マレイグ間でジャコバイト号という列車が走っているのはもちろん知っていたのですが、まさかこんないいタイミングで来てくれるとは思ってませんでした。時間までは調べていなかったんですね。
これはラッキーでした。

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フォート・ウィリアムから一駅、この、バーナビー駅がこの日の目的地。
グラスゴーから4時間以上にわたって乗車した列車に別れを告げて、宿へと向かいます。

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駅のそばを流れる運河。
いわゆる閘門式で、たくさんの門が段々になって連なっていました。
こんな立派な運河の門を見たのは初めてだったので、のんびり上まで眺めながら歩いてみたり。
食材を買いに行こうと思ったら15分くらい歩かないとスーパーがなかったりと、まあ田舎かなという感じはしますが、空気はひんやり、景色も良くて、気持ちのいい町でした。

この日は移動ばかりでそれほど体力は使いませんでしたが、翌日がスコットランドへ来たメインディッシュのような日でしたので、それに備えて早めに就寝しました。
続きます。