テツの箱をつくる人の徒然

「電車小像の鉄道日記」を放ったらかして1年。ブログ、再開しました。

ヨーク、国立鉄道博物館

ロンドンから列車に乗って2時間ほど、イングランド北部の街、ヨークへとやってきました。
ここには、国立の鉄道博物館があるのです。そもそも半分以上鉄道目的でやってきたヨーロッパ旅行、ここに行かずしてどこへいくのだというほど、楽しみにしていました。

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ヨークの市街とは逆の、跨線橋から直接降りるような出口を出て少し歩くと、すぐにその姿を現します。ここが世界最大級の鉄道博物館・・・わくわく。
入場料はなし。維持管理は寄付などで賄っているようです。すごいですね。
入場時に受付でパンフレットを買いましたが、入場料が1000円を超える日本の鉄道博物館と比べると、払った額なんて半分以下だったかと。
イギリスでは博物館などは基本的に無料で、寄付歓迎というスタイルをとっているようですね。入場料取られても、全然文句言わんのですけどね。

入場すると、受付の奥に「ステーション・ホール」という駅風の展示スペースがあり、右手には「グレート・ホール」という展示スペースへの通路があります。
とりあえずは、ステーション・ホールの方へ。

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こんなプレートを発見。
大宮の方には行ったことがないのですが、姉妹提携を結んでいたのですね。
日本語を見ると、なんだか安心します(笑)
姉妹提携は、京都鉄道博物館とも結んでいますね。

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煉瓦造りの壁面には、これは展示している車両たちの属した鉄道会社でしょうか。
こっそりとJR東海が隠れていますね。最初これを見たときは、0系の寄贈だっけ?と思ったのですが、0系はJR西日本による寄贈でしたね。はて、JR東海とはどのような関係が??
しかしまあ、JRの本州3社とは何かしら縁のある博物館ということです。日本も、そしてイギリスも、互いに世界に誇る鉄道大国。こういう縁は大切にして行ってほしいものです。

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ユニオンジャックとともに、日本にはない色の蒸気機関車など。
この博物館には、機関車は100以上、客車などは200以上という、びっくりするほど多くの車両が保存されています。
鉄道の歴史が古い国の博物館だけあって、展示物も非常に歴史を感じるものがたくさん。説明板などはもちろん英語表記ですから解読には時間を要するものの、解読の時間すらも楽しくなってしまうような、魅力的な展示内容です。

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ホーム上で料理を食べることのできる、ビュッフェのようなところも。
歴史的な車両を眺めながらのご飯は、さぞ美味しいことでしょう。
ちなみに私ですが、二日目にしてビュッフェを利用する勇気が出ず、ここではスルーしてしまいました。なお、夕方に市街地にあったサブウェイで商品を注文することにチャレンジしまして、なんとか成功しております。

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京都鉄道博物館などでもワム3500形などが展示されていますが、こちらはさすがに収蔵している車両数が多いですから、貨車の類も充実。
機関車やロイヤルトレインなどと比べると地味な存在なせいか、一番端の、ちょっと暗いところに佇んでおりました。
手前の貨車、BANANAと書いておりますが、つまり、バナナ輸送専用車だったということなのでしょうか・・・?

他にも立派な客車や機関車たちがたくさん展示されているのですが、書き出すときりがないくらい多いので、実際の展示内容は現地で、皆さんの目で確かめてもらえたらと思います。
公式ホームページではすべての車両のプロフィールを見ることもできますので、ぜひアクセスして見ると良いと思います。

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さて、こちらが比較的派手な方というか、迫力ある車両たちが揃う「グレート・ホール」です。
いざ突入!

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まず目に飛び込んでくるのは、言わずと知れた、英仏連絡のかなめ。ユーロスター
ここに保存されているのはレプリカだけだと思っていたのですが、いつのまにか実車も仲間入りしていたのですね。
新型車両、クラス374の登場によって押し出された車両なのかなと思います。
今回の旅でもいずれ乗車するユーロスター。果たしてどの車両に乗れるのか、楽しみです。

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そして、日本人として、とてもとても誇らしい展示車両。0系です。
誇らしいより先に、世界でこんなに出会って安心する0系があるかなという気持ちがこみ上げてきました。あぁ、異国に来ても繋がっているんだなと。
JR四国伊予西条駅に隣接した、四国鉄道文化館に保存されている先頭車と同編成、もう片方の先頭車なんだそうです。
鉄道発祥の国の、世界最大級の鉄道博物館で、日本の誇る新幹線車両が堂々と、広いスペースをもらって展示されているのはとても嬉しいことです。
イギリスでも愛される車両になっていたらいいなぁなどと考えたり。
この車両は車内にも入れて、数列座席が撤去されてビデオ放映などがされているものの、現役当時の雰囲気は残っていました。
座席の背もたれを少し起こして回転させるタイプのシートで、懐かしさもありました。

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これはレプリカですが、世界初の旅客営業用蒸気機関車のロケット号も展示。
煙突が高くて、フレームに収まりきりませんでした。。
ロケット号はいくつかレプリカが作られているそうなのですが、最初にリヴァプールマンチェスターの間を走行した、本物のロケット号も現存しています。
そちらは鉄道博物館ではなく、ロンドンの科学博物館に展示してあるそうです。

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このグレート・ホールでは、多くの車両がこの転車台を中心に展示されています。
さながら、大宮の鉄道博物館のようですね、行ったことないですけど。。
転車台に乗っているこの機関車は一見普通の蒸気機関車に見えるんですけど、よく見ると、車輪が妙にでかい。
これが動力伝達においてどのような役割を果たしているのか今ひとつわかりませんでしたが、同じ蒸気機関車でも、それぞれに違った特徴があって、見ていて飽きないのが素晴らしいところです。

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そして、やはりこの機関車は外せないでしょう。
おそらく今後抜かれることはないであろう、203km/hという蒸気機関車として世界最高速度記録を持つこのマラード号。
流線型の先頭部から滑らかな動輪覆いに至るまで、高速走行を念頭に置いて設計されているというこの機関車。
かつて流線型車体が流行った頃に、C53などで車体を流線型に改造するようなことが行われましたが、やはり、マラード号のように当初から高速走行を目的に作られた車両には勝ることはできないでしょう。デザイン的な話。
この博物館が推す蒸気機関車は、このマラード号と、もう一つ、フライングスコッツマンという愛称の機関車の2両いるようでした。
個人的にはフライングスコッツマン号の方が好みなので、グッズ売り場でいくらか関連グッズを購入して、博物館を後にしたのでした。

以上で、非常にざっくりと、こんなものでは博物館の魅力がほとんど伝わっていないようにも感じるのですが、ヨークの国立鉄道博物館の紹介をしてました。
この後はヨークの街を見て回るのですが、それは次回ご紹介していこうと思います。
続きます。