テツの箱をつくる人の徒然

「電車小像の鉄道日記」を放ったらかして1年。ブログ、再開しました。

ぐるっと東北乗り続けの旅 -Kenji-

東北本線をひたすら北上し、岩手県の盛岡までやってきました。
2日目、この旅のメインイベントを迎えます。

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快晴の中、IGRいわて銀河鉄道青山駅を出発です。
対岸に停車中のキハ110は、好摩から花輪線に向かう列車。花輪線も一部区間しか乗ったことがありませんので、また乗り潰しに来なければなりません。

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今回のメインとして据えるのが、JR現役最後のキハ58として知られるジョイフルトレインKenji。これが充当される臨時快速さんりく北リアス号に乗車します。
全車自由席で、この夏での引退が発表されているKenjiに誰でも乗れるということから、その混雑は想像に難くありません。
せっかくですので展望席を確保したいところですが、さらに席が限られる展望席に座りたければ、それだけ早くに来て待たねばならないということになります。
というわけで、私が列に並んだのは、発車時刻の2時間ほど前。遅かったかなと思いましたが、なんとか展望席の定員範囲内に収まることができました。
ちなみに、先頭に並んでいた方は午前4時台、改札が開くと同時に突入して来たのだとか。勝てねえ。

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ひたすら待って、発車時刻の15分ほど前に入線です。
北海道のアルファコンチネンタルエクスプレスを皮切りに、国鉄末期に登場したジョイフルトレインに多く取り入れられた、前頭部のハイデッキ展望席。時代を感じますね。
国鉄最末期の1987年3月に「サロネクスプレスアルカディア」として登場した(運用開始は分割民営化後かららしい)当初から、火災事故による車両焼失、盛岡への移籍とKenjiへの改名、2度の塗装変更などなど、波乱万丈?な道を歩んで来たこの列車。その活躍も、この夏が最後です。

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バブリーな時代を感じさせる先頭車もこの列車の魅力ですが、やはり注目すべきは、冒頭にも述べたように「JR現役最後のキハ58」というところでしょう。
先頭車は改造によりその面影を半分失っていますが、中間に2号車として組み込まれているキハ28 2010は、顔を中心として、キハ58の佇まいを見せてくれます。
ちなみにこのキハ28 2010、製造は1961年とのことで、現存するキハ58系列では最古のものになるそうです。(例を挙げればきりがないですが、いすみ鉄道に譲渡され活躍するキハ28 2364は1964年、今年春に回送されて話題になった九州のあそ1962は、その名の通り1962年製造)

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前後先頭車に4列ずつ16名分のみ準備された展望席。
最前列はさすがに無理でしたが、2列目には滑り込めるくらいの順番でした。
2列目だと窓の桟が邪魔そうだったので、3列目に陣取って、初乗車の山田線を、宮古までノンストップで突き進みます。
天気も良く、展望席の特別感といったら・・・

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出発から2時間半ほど。山田線を駆け抜けて、宮古には11時16分に到着しました。
山田線は宮古の先、路線名の由来である山田町を抜け、三陸海岸に沿って釜石まで進む路線。震災の影響で宮古~釜石間は未だ不通ですが、来年春に三陸鉄道に移管という形で復旧が予定されています。ようやくですね。

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Kenjiが復旧区間へ戻ることはありませんが、きっとまた、素敵な列車が三陸海岸沿いを走ってくれることと思います。

さて、宮古まで来た快速さんりく北リアス号は、ここから三陸鉄道北リアス線に直通して、久慈へと向かいます。
久慈までは2時間ほどかけてゆっくりと北上していく旅。まだまだKenjiを堪能していきますよ!

続きます。