テツの箱をつくる人の徒然

「電車小像の鉄道日記」を放ったらかして1年。ブログ、再開しました。

9月15日 飯田線へ。

春にはまなすに乗る旅行をして久しいですが、その旅中に行きたいなと思いついたのが今回の旅。
金沢から名古屋を経由して飯田線へ、飯田線を全線走破したのち東京から新幹線で北上し、秋田を目指すというものです。
それを基本として色々やりたいこと乗りたいものを付け加えて、ゴールデンウィーク辺りにはおおよそ計画が定まり、それからずっと楽しみに待ち望んでいました。
この夏は様々なところへ行きましたが、この度が僕の中のメインイベントです。

9月15日、05:48発のしらさぎ2号で金沢を出発。
はくたか編成の683系8000番台でした。

出発が早朝かつ前日は夜までバイトだったことから、寝ないで夜を越したこの日。
もちろんくっそ眠たいので、しらさぎの車中では寝続けました。小松の手前あたりまでの記憶はあるのですが、次に気がついた時は米原停車中でした。

そんなわけで、感覚的には一瞬で名古屋に到着。
しらさぎは初乗車でしたが、なんとなく乗った気がしない・・・

名古屋で朝飯兼昼飯のきしめんを食べたら、新快速で豊橋へ。
西日本も東海も、新快速はとても優秀。非常に快適に豊橋までやってこれました。
奥には豊橋鉄道渥美線の車両がちらっと見えていますね。

乗り換えに30分ほどあったので、駅の外に出てみます。
駅前の電停には、豊橋鉄道の市内線となる東田本線の車両が停車中でした。
これは名鉄からやってきた車両かな?

さて、ささっと駅に戻ったらこの日のメインディッシュへ。
飯田線を越え、JR東日本岡谷駅までの205.2kmを所要時間6時間49分で走破する519M。これに乗って伊那市を目指します。
充当車両は313系1300番台。扉間が4人掛けのボックスシートなのでちょっと腰にきそうですが・・・

下地の先にある平井信号場まで線路を共用する名鉄の車両とすれ違う場面なども見せつつ、列車は進路を北東へググッと曲げ、しばらくは豊橋郊外の住宅地を走ります。

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少しづつ山間の様相が深まってくると、本長篠に到着。
17分ほど停車して、対向列車の到着を待ちます。

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少し遅れてきた対向列車は、1日2往復の貴重な特急、ワイドビュー伊那路
今回の旅でも、当初は飯田までワイドビュー伊那路1号に乗車するか迷っていたのですが、飯田線経験の豊富な友人に「初めては各停やろ、」と言われたので結局このように、519Mで北上することになっています。
373系には乗ってみたいので、伊那路か、もしくは身延線でふじかわに乗るかな・・・

見える景色の緑率がどんどんと高まってきたところで、かつては佐久間レールパークのあった中部天竜に到着。
今回も途中から同行してくれた中学以来の大親友が先ほども述べた飯田線大好きっ子なのですが、彼と出会った頃はまだ、閉館直前ながらも佐久間レールパークも現役でした。
青空のもとで佇むキハ181-1の写真を見せてもらった時は興奮したなぁ・・・
そういえば、僕が初めてかつ最後にキハ181系に乗ったのもその年でした。
もう7年も経つんですね。

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列車はさらに山奥へと進んで行き、「S字橋」「渡らずの橋」などと称され有名な、第六水窪川橋梁へ。
不安定な地盤のために一度掘ったトンネルを放棄、水窪川に突き出るかたちで大きく迂回するルートをとった苦心の跡というこの橋。
ここのところ飯田線大好きなKATOからもこの橋がモチーフであることは間違いのないデッキガーダー橋が発売されるとのことですが、これは最近めっきり鉄道模型から離れてしまった僕もなかなかに興味をそそられます。

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秘境駅として名高い小和田駅は、静岡、愛知、長野の三県の県境付近に位置している駅なのだそう。
東栄駅の先から静岡と愛知の県境沿いに静岡県内を走行してきた列車は、この駅から先、長野県に入ります。
ちなみに、小和田の次の駅となる中井侍は長野県内で一番標高の低い駅。つまり、ここからは基本的にずーっと登りということになります。

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天竜峡を越え、車窓も少しずつ街の様相を取り戻してきたところで、飯田に到着。
8分ほど停車するので、本長篠以来2時間半ぶりに外に出てみました。
ここからはJR東日本の車両も乗り入れてくる区間。隣には長野色の211系が留置中です。

飯田までくると、なんとなく終盤に差し掛かってきたような気分になっていたのですが、伊那市まではまだ2時間ほどの道のり。飯田線、恐るべし・・・

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山というよりは高原の雰囲気の景色が続き、高遠原付近では左右に南アルプス中央アルプスの様子が見える(見えたとは言ってない)高台を走ります。
非常に開けた車窓で、眺めていて気分はいい感じ。天気が微妙なのが残念でした。

8分ほどの停車時間のある駒ヶ根では運転士さんに「豊橋から乗ってきたの?」と声をかけられ、飯田線小話を聞かせてもらったり。
ちょうど南から台風が迫りつつあるタイミングであったこともあり、飯田線と列車遅延の話などをしてくれたのですが、途中からJR東日本に対する愚痴みたいになっていて面白かったです(笑)

さて、赤城ー沢渡間にある40‰JR最急勾配を下り降りると、伊那市はもう目の前。

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豊橋から6時間1分、この日の目的地である伊那市に到着です。
いやー長かった。しかし、景色の移り変わりのせいか、はたまた駅数が多くて間延びしないせいか、なぜだか退屈しない6時間でした。楽しかったです。

伊那市で友達と合流、一泊。
翌日からまだまだ続く長旅に向けて、期待を膨らませながらこの日を終えました。